平成期以降
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1996年(平成8年)、黒谷和紙事業部は農協から独立して法人組織となり、「黒谷和紙協同組合」を発足して現在に至る。さらに外部との折衝を担う外郭団体として、地域住民の自治による「黒谷和紙振興会」が組織され、地域をあげて黒谷和紙生産の里を構築している。2005年からは廃校舎を活用した生産施設「黒谷和紙工芸の里」および京都伝統工芸専門学校(現・京都伝統工芸大学校TASK)の研修センターが開業した。さらに2016年には黒谷和紙と丹後ちりめんを組み合わせた「黒谷綜布(くろたにそうふ)」を開発、2020年には良品計画との共同開発商品を全国規模で販売するなど、黒谷和紙の振興に向けた取り組みが行われている。 2005年(平成17年) - 廃校となった綾部市立口上林小学校(綾部市十倉名畑町欠戸)の廃校舎を活用して、和紙の原料加工から紙漉きまでの一連の作業を行うことができる生産施設「黒谷和紙工芸の里」を開設。 2006年(平成18年) - 「黒谷和紙工芸の里」の施設内に京都伝統工芸専門学校(現・京都伝統工芸大学校TASK)の研修センターが開業し、和紙工芸専攻が設置された。和紙工芸専攻では黒谷和紙の職人が講師を務め、卒業生からも和紙関連業種に就業する者が出ている。2010年代には40歳代を中心に9人の職人が黒谷和紙の紙漉きを営んでいる。 2016年(平成28年) - 黒谷和紙を紡いだ紙糸を緯糸に、同じく京都府北部の伝統産業である丹後ちりめんの絹糸を経糸に用いて丹後ちりめんの技法で織り上げた「黒谷綜布(くろたにそうふ)」を、京都府立大学及び丹後織物業の職人らとともに開発した。 2017年(平成29年) - 「黒谷和紙」は地域団体商標に登録された。 2020年(令和2年) - 黒谷和紙は「無印良品」を全国展開する良品計画との共同開発に着手した。黒谷和紙が提供したもみ紙の原紙を、良品計画で加工、黒と生成り色のポーチ、カードケース、ブックカバーを商品化し、全国で販売したもので、黒谷和紙としては初の全国規模でのタイアップ商品となった。
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