常陸大津のお船祭
名称: | 常陸大津のお船祭 |
ふりがな: | ひたちおおつのおふねまつり |
種別1: | 風俗習慣 |
保護団体名: | 大津町御船祭保存会 |
選択年月日: | 1979.12.07(昭和54.12.07) |
都道府県(列記): | 茨城県 |
市区町村(列記): | 北茨城市大津町 |
代表都道府県: | 茨城県 |
備考: | 所在地が同一都道府県内のもの(このデータは種別1から移行しています) |
解説文: | 佐波波地祇【さわわちき】神社は海に面して市街地を形成する大津町の背後にある通称宮平【みやだいら】と呼ばれる高台上に鎮座する。 この神社のお浜下りは、期日に若干の変遷があったものの、整然たる祭祀組織と旧慣に従い、現行では五月二日と三日の両日に執り行なわれる。 お浜下りは、二日までに準備を完了し、三日に渡御がなされる。各町内の四十歳以上の壮年者から選出された神輿舁きに担がれて、諏訪神社前で予め準備されていたカラブネに移された後、太鼓・小太鼓にあわせて奏上される安波【あんば】囃子と呼ばれるお囃子にあわせて町中の路上を若者たちに曳かれて陸上渡御をする。この場合、神船が五トンの重さがある上、囃子方、歌子【かこ】(歌方)や宮司など四十人余が乗船するので、ソロバンと呼ばれる木枠数十個を順次敷き送り、数十人にもおよぶ若者たちによって曳かれる形態はきわめて珍しい。しかも、この渡御の途中、佐波波地祇神社の末社前、西町(大西)・仲町(大仲)・東町(大東)の各チョウマタギ(境界)にさしかかりの場所においては、船歌を奏上して神船を停止して休憩し、さらには津神社付近で神船から神輿を下船させ、従来からのしきたりに従って、鉄家【てつけ】・鈴木家の代表が海岸にて幣束を海水にひたし、これでもって神輿を浄めるという潮垢離【しむごり】の儀礼をなすなど、よく古態をとどめている。 陸上を船に乗せて渡御するとはいえ、お浜下り神事の本質をよくうかがわせる具体例として注目される。 |
- 常陸大津のお船祭のページへのリンク