常磐炭田地域の現在
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/22 07:35 UTC 版)
常磐興産は、炭鉱の斜陽化による収益の悪化を観光業に転換することで生き残りを図った。福島県いわき市付近では、かつては炭鉱の坑道から温泉が湧出して労働者を悩ませただけでなく、常磐湯本温泉を湯枯れさせてしまう経緯があった(1トンの石炭を掘るために40トンの湯を廃棄していた)。その温泉を利用する常磐ハワイアンセンター(現・スパリゾートハワイアンズ)を建設し、成功を収めた。また鉱床をボーリングして常磐湯本温泉の安定した源泉を確保している。ちなみに2006年公開の映画『フラガール』は、閉山前後のこの地域を描いている。 いわき市には、常磐炭田の歴史や市内で発掘されたフタバスズキリュウの化石レプリカなどを展示する観光施設「いわき市石炭・化石館ほるる」がある。 また南部の茨城県日立市付近では、鉱山機械の修理工場から始まった日立製作所が世界的電機メーカーに成長した。その関連企業と合わせて石炭産業従事者の多くを労働力として吸収し、地域の産業基盤の維持に貢献した。 東日本大震災の余震活動では、常磐炭田の直下でも地震活動が活発化し、福島県浜通り地震をはじめとする強い地震が発生している。
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