巨額の負債を抱えた2010年代
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「バレンシアCF」の記事における「巨額の負債を抱えた2010年代」の解説
財政収支のバランスを取るために、2009年夏にはダビド・ビジャ、フアン・マタ、ダビド・シルバなどのスター選手を放出するという噂が流れ続けた。前シーズンのリーグ王者バルセロナや大型補強をしたレアル・マドリードには及ばないもののリーグ3位を堅守、UEFAチャンピオンズリーグ本戦への出場権を手に入れた。財政面での理由により、2010年夏にはビジャとシルバがそれぞれバルセロナとマンチェスター・シティFCに売却され、負債額が大きく減少した。中心選手ふたりを放出したにもかかわらず、2010-11シーズンは2シーズン連続で3位という安定した成績を残した。UEFAチャンピオンズリーグでは決勝トーナメント1回戦でシャルケ04(ドイツ)に敗れた。2011年3月20日のセビージャFC戦では、9日前に日本で起こった東日本大震災支援として、選手名がカタカナ表記のユニホームを着用して試合に臨んだ。ユニホームはスペイン赤十字社がオークションに出し、その収益は被災者への義援金となった。 2011年夏にはクラブの不安定な財政状況改善のため、マタをチェルシーFCに移籍させざるを得なかった。2011-12シーズンは3位でリーグ戦を終了してUEFAチャンピオンズリーグ出場権を獲得した。3シーズン連続でUEFAチャンピオンズリーグ出場権を獲得したのはクラブ史上初だったが、獲得した勝ち点は61にとどまり、プリメーラ・ディビシオンが20チーム制・勝利勝ち点が3ポイントとなった1995-96シーズン以来では最も少ない勝ち点の3位である。シーズン終了後、4シーズンにわたりチームを率いたエメリ監督が退任し、後任には選手としてバレンシアでプレー経験のあるマウリシオ・ペジェグリーノが就任した。 ペジェグリーノ体制になった2012-13シーズンであったが、バルセロナに放出したジョルディ・アルバなどの穴を新戦力が埋めきれず、さらにはトップチームでの監督経験がないペジェグリーノの采配も安定せず開幕から低迷。チャンピオンズリーグではグループリーグを突破したものの、リーグでの低迷が原因で第14節で解任。後任にはリーガでの指導経験も豊富なエルネスト・バルベルデが半年契約で就任した。バルベルデ体制になりチームは復調したものの、前半の出遅れが響き5位でリーグ戦を終了。UEFAヨーロッパリーグの出場権は獲得したものの、3シーズン守っていたUEFAチャンピオンズリーグ出場権を失った。チームはバルベルデを高く評価し契約延長を希望したが、チームの経営環境が不安定である事を理由に拒否し、アスレティック・ビルバオに転出した。
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