山小屋での食事
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/05 15:31 UTC 版)
大抵の有人小屋は1泊2食付の宿泊ができるため、希望者には夕食および朝食が提供される。かつての山小屋の夕食は作り置きが容易なカレーライスが定番であった。現在はカレーライスを夕食に出す山小屋は少数派になったが、それでも富士山の多くの山小屋や南アルプスや東北地方などの一部山小屋や、不便な場所にある小規模な山小屋の一部では今でも毎日カレーライスが出される。ただ、多くの山小屋ではヘリコプターなどにより、比較的生鮮食料品の輸送が楽になったことや、大規模な自家発電を行うことにより冷蔵が可能になったことなどにより、バラエティに富んだ夕食を提供できるようになった。山小屋によっては予約することにより、本格的なコース料理を出すところさえある。ただ、最盛期は多くの宿泊者に対応するために、多くの小屋では味噌汁やスープを除いては、何時間も前から予め皿に盛ることができる冷たいおかずがメインとなる。 最盛期は食堂の収容者数の数倍の宿泊者に対応するために、山小屋に到着した順番に数交代制で時間を決めて夕食を摂る場合もあり、食後に食堂でビールなどを飲んでゆっくりとできない時期もある。そのような時期は、最終回の夕食後にすぐ翌朝の朝食の準備が始まることが多く、食堂の談話室としての利用も時間が制限されることがある。もちろんシーズンオフや宿泊者の少ない小規模な山小屋では、ゆっくりと小屋のオーナーや管理人などと語らいながらの食事ができる場合もある。 山小屋では素泊まりや1食のみの利用も可能である。それらの利用者のために自炊スペースを用意した小屋もあるが、自炊スペースがない小屋の場合、食堂の片隅で自炊を認めるところや、晴天時は屋外のベンチ等でしか自炊を認めないところもある。
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