小児・乳児に対するAED
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/16 06:08 UTC 版)
「一次救命処置」の記事における「小児・乳児に対するAED」の解説
エネルギー減衰機能付き小児用パッドあるいは小児用モードの使用年齢は、これまで1~8歳がめどとされてきたが、今回の国際ガイドライン(CoSTR)2010 では適応年齢が拡大し、乳児にも用いるようになった。 2011年6月末時点では薬事法未承認であったが、2011年10月31日付で厚生労働省は「1歳未満の乳児」(使用禁止)を削除している。乳児に対するAEDを用いた院外心停止の症例報告がいくつかなされており、成人のエネルギー量を用いても心筋の障害は少なく、よい結果をもたらしている。 一方で、日本では小児の年齢の区切りが8歳まででは、親以外には区別が付きにくく混乱もあったため、日本版のガイドラインでは使用年齢の区切りを未就学児(およそ6歳)とした。 これによって小学校入学以降の6~8歳児に対しては国際ガイドライン(CoSTR)2010 と異なり成人用パッドが使用されることとなるが、CoSTRにおいても2005段階から小児用パッドがない場合は成人用パッドを用いるとされており、かつ、日本のこの年齢層の体重から想定する単位ジュール数についても多くの研究から安全性が担保されている。 小児用パッドがない場合、成人用パッドを代用することはいままで通りである。貼り付け位置は、成人用と同様の位置、体格によっては胸部前面と背面に貼付する。やむを得ず成人用パッドを使用するさいには、パッド同士が重なり合わないように注意する。
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