家屋を生息域とする異種生物
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/11 06:17 UTC 版)
家屋内には、人以外にも多くの生物が出現し、様々な生活を行っている。その出現の理由も家屋の利用の方法も様々なものがある。 例えば、ダニ目では家屋内で発見された種が五亜目にまたがって総計149種知られ、日本国内でも100種以上が記録されている。もちろんこの中には外部から一時的に侵入したもの、偶発的なものも含まれる。 ある程度、常在的に棲息するものには以下のようなものがある。 無気門亜目のチリダニ類は、室内のほこりの中に棲息し、チリや人間のふけ、毛髪などのタンパク質を摂取する。この類にはアレルゲンとなるものがある。陰気門類ではイエササラダニが、中気門類ではホソゲチトゲダニ等がやはりホコリの中に棲息する。 コナダニ類はホコリの中にもいるが、小麦粉や砂糖などの保存食品などを食べ、時に大発生する。 前気門類のツメダニ類はチリダニやコナダニの捕食者で、彼らと共に出現する。時に人間に噛みついて炎症を起こす。 中気門類のイエダニは家に住むネズミに寄生し、時にヒトからも吸血する。 家屋に生息する動物には、しばしばその地域では家屋でしか見られないものがある。また、そのような種は、往々にして世界的な分布を持つ。これは人間の移動に伴って運ばれるためと考えられる。例えば、クモの場合、野外にも見られるものから家屋内でしか見られないものまであり、純家屋性の種は世界的に広く見られる例が多い。これにはアシダカグモ・チリグモ・ユカタヤマシログモ・オオヒメグモ・チャスジハエトリ等が挙げられる。
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