宮田珠己
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宮田 珠己(みやた たまき、男性、1964年 - )は、旅行エッセイスト、随筆家、小説家。
略歴・人物
兵庫県生まれ。大阪大学工学部土木工学科卒[1]。卒業後、株式会社リクルートに就職し、不動産関係の部門に配属される。のち、制作部門に転属。
1995年新風舎より処女作『旅の理不尽』を自費出版、会社を退職。以後、アジア地域を中心に旅し、旅行記・エッセイを刊行する。2007年、『東南アジア四次元日記』で第3回酒飲み書店員大賞受賞。2010年代以降は国内紀行が主になってきている。
2009年1月には、高野秀行、内澤旬子と「エンタメノンフ文芸部」を結成。
2021年には初の小説作品『アーサー・マンデヴィルの不合理な冒険』を発表。
2023年、『ニッポン47都道府県正直観光案内』で第14回エキナカ書店大賞を受賞。
人物
- 小学校時代にNHKの人形劇「新八犬伝」を観たことで、作家になりたいと志す[3]。
- 学生時代、旅に目覚め、NHK特集「シルクロード」を観て、初の海外旅行で中国を旅する[4]
。
- ジェットコースター好きで、ジェットコースター評論家としてイベントに呼ばれたこともある。
- 鼻毛のでた、顔だけのキャラクターをマスコットにしていて、著書の表紙(旅の理不尽)やサイン本にそれやそれに似たキャラクターがしばしば描かれている。
- くだらない物が大好きで、『スットコランド日記 深入り』の帯には、「日本でもっとも妙なことにこだわる男」と書かれている。
- 一番力を入れている趣味は、シュノーケリングで海の生き物を見ること。
著書
エッセイ
- 『旅の理不尽 アジア悶絶篇』(新風舎、1995、のち小学館文庫、ちくま文庫)
- 『東南アジア四次元日記』(旅行人、1997、のち文春文庫)
- 『ウはウミウシのウ シュノーケル偏愛旅行記』(小学館、2000、のち白水Uブックス)
- 『わたしの旅に何をする。』(旅行人、2000、のち幻冬舎文庫)
- 『ジェットコースターにもほどがある』(小学館、2002、のち集英社文庫)
- 『52%調子のいい旅』(旅行人、2003、のち幻冬舎文庫・改題『ときどき意味もなくずんずん歩く』)
- 『晴れた日は巨大仏を見に』(白水社、2004、のち幻冬舎文庫)
- 『勝手に関西世界遺産』(共著)(朝日新聞社、2006)
- 『ふしぎ盆栽ホンノンボ』(ポプラ社、2007、のち講談社文庫)
- 『ポチ迷路』(幻冬舎、2007)
- 『なみのひとなみのいとなみ』(朝日新聞出版、2008、のち幻冬舎文庫)
- 『スットコランド日記』(本の雑誌社、2009、のち幻冬舎文庫)
- 『スットコランド日記 深煎り』(本の雑誌社、2010)
- 『だいたい四国八十八ヶ所』(本の雑誌社、2011、のち集英社文庫)
- 『四次元温泉日記』(筑摩書房、2011、のちちくま文庫)
- 『日本全国津々うりゃうりゃ』(廣済堂出版、2012、のち幻冬舎文庫)
- 『はるか南の海のかなたに愉快な本の大陸がある』(本の雑誌社、2012、のちちくま文庫・改題『旅するように読んだ本』)
- 『おかしなジパング図版帖』(パイインターナショナル、2013)
- 『日本全国もっと津々うりゃうりゃ』(廣済堂出版、2013、のち幻冬舎文庫・改題『そこらじゅうにて 日本どこでも紀行』)
- 『いい感じの石ころを拾いに』(河出書房新社、2014、のち中公文庫)
- 『旅はときどき奇妙な匂いがする』(筑摩書房、2014、のちちくま文庫・改題『アジア沈殿旅日記』)
- 『日本ザンテイ世界遺産に行ってみた。』(淡交社、2015)
- 『日本全国津々うりゃうりゃ 仕事逃亡編』(廣済堂出版、2015、のち幻冬舎文庫)
- 『私なりに絶景 ニッポンわがまま観光記』(廣済堂出版、2017)
- 『東京近郊スペクタクルさんぽ』(新潮社、2018)
- 『無脊椎水族館』(本の雑誌社、2018)
- 『ニッポン47都道府県正直観光案内』(本の雑誌社、2019、のち幻冬舎文庫)
- 『日本の路線図』(井上マサキ、西村まさゆきと共著)(三才ブックス、2020)
- 『ニッポン脱力神さま図鑑』(廣済堂出版、2020)
- 『明日ロト7が私を救う』(本の雑誌社、2023)
- 『のぞく図鑑 穴』(小学館、2022)
- 『路上のセンス・オブ・ワンダーと遥かなるそこらへんの旅』(亜紀書房、2023)
- 『宮田珠己の楽しい建築鑑賞』(エクスナレッジ、2024)
小説
- 『アーサー・マンデヴィルの不合理な冒険』(大福書林、画:網代幸介、2021)
- 『そして少女は加速する』(幻冬舎、2025)
ZINE
- 『思わぬところからの素敵』(2023)
- 『植物のふりした妖怪』(村田あや子と共著、2023)
脚注
- ^ “宮田珠己/著者プロフィール/新潮社”. 新潮社著者一覧. 新潮社 (2018年4月16日). 2025年10月15日閲覧。
- ^ “朝日新聞書評委員の「今年の3点」”. 好書好日. 朝日新聞社 (2018年12月30日). 2025年10月15日閲覧。
- ^ “作家の読書道:第73回 宮田 珠己さん”. www.webdoku.jp. 2025年10月15日閲覧。
- ^ “作家の読書道:第73回 宮田 珠己さん”. www.webdoku.jp. 2025年10月15日閲覧。
外部リンク
- 宮田珠己ファンサイト タマキンガーの部屋 - 本人公認のファンサイト
- 宮田珠己 (miyatatamaki) - note
- 宮田珠己 (@john_mandeville) - X
- 本の雑誌「作家の読書道」第73回宮田珠己さん
- エッセイスト・宮田珠己氏インタビュー「対象物そのものより、自分が珍奇なものを見た時の感情に興味がある」
- 【著者インタビュー】宮田珠己『無脊椎水族館』 | 小説丸
- 宮田珠己のページへのリンク