実験的研究
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心理学や実験経済学では、秘書問題を実際の人間を使って実験し研究してきた。多くの場合、人はあまりにも早く決定を下すという結果が示されている。これは対象を評価するコストがその理由の一部と考えられる。これを実世界に適用して考えてみると、人間は逐次的に判断を下す必要のある場面で十分に検討しない可能性があることを示唆している。例えば、車を運転していて給油しなければならない状況で、よく検討せずにガソリンスタンドを決める場合などが考えられる。すると、人はもっと慎重なら安いガソリンを給油できたかもしれない状況で、余分に出費している傾向があることになる。同じことは、例えばオンラインで安い航空チケットを探している場合などが考えられる。秘書問題などの問題についての実験的研究は behavioral operations research の領域とされる。
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実験的研究
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/29 05:42 UTC 版)
このことを実験で確かめる試みが何度かなされている。しかし、この通りの結果が出ることは少ない。有名な実験の一つに、ガウゼが行なったゾウリムシとその捕食者である同じ繊毛虫のディディニウム(Didinium、シオカメウズムシ)を使ったものがある。水槽にゾウリムシを繁殖させ、ここにディディニウムを投入すると、ディディニウムはあっと言う間にゾウリムシを食べ尽くして全滅する。そこで、水底にゾウリムシの隠れ場を用意すると、今度はディディニウムは外のゾウリムシを食べ尽くした時点で、それ以上ゾウリムシを捕まえられなくなって全滅した。彼はこの二種がある程度共存できる条件を探したが、それに近い結果が得られたのは、定期的にゾウリムシを追加した場合だけであった。 他方、野外で見られる簡単な系においては、捕食者と被食者が、先に述べたような増減を繰り返しながらも平衡を保つ例は知られている。多くの場合それらは耕作地等人工的環境の昆虫などであって、そのようなものではほぼ一対一で捕食-被食関係をもっている。つまり、その被食者を食う種がその捕食者のみ、その捕食者の食う餌はその被食者だけ、という形である。本当の野外ではこのような関係だけが存在することは珍しいはずである。 先の実験結果から考えられる一つの判断は、野外においても捕食者が被食者を食い尽くすのは実はありふれたことであって、局所的にはそれが起こっていることだ、というものである。つまり、野外においては被食者の生息地は小さなパッチ状になっているのに違いなく、個々のパッチに天敵が入り込めば、そこで殲滅戦が行なわれるが、多数のパッチが生き残り、また新たなパッチが作られることで平衡が保たれている、というものである(メタ個体群を参照)。 もう一つの、野外での違いは、野外では、恐らく捕食-被食関係がより複雑で、より流動的であることである。多くの被食者は、複数の天敵を持つし、捕食者は、昆虫の一部を除けば、一種のみを餌とすることは少ない。そのうえ、ある小動物が大発生すれば、周囲の捕食者は皆それをねらうことになる。結果として、捕食者の餌のリストは、その捕食者の好みよりは、その時の餌動物の密度次第となることがあるのも知られている。
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