官僚制、国制組織
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/13 15:59 UTC 版)
日本では官位のうち人につく位が重視され身分を示すのは位階であり、位階が秩序として天皇との距離として優先する。これは官職が位を持ち重視される中国と大きく異なる。さらに、中国に倣い蔭位の制という例外規定を設けたが、初任段階で貴族扱いとなる基準の父祖の位は5位と極めて高位だった。5位以上の貴族の子弟は21歳で自動的に継承する官職が与えられ、貴族制的な要素が強く、5位以上の官人は、畿内の中央氏族や地方の伝統的な有力氏族が、独占していた。また国家組織としては2官8省制だが、唐では皇帝が発勅する命令は、太政官の発議となっていて、極めて権限が強く、太政官・議政官の合議で上奏する形式で天皇の権力を抑え、国家権力を先述した5位以上の畿内貴族層で掌握し、地方豪族を支配し伝統的な大和政権の構成を継承していた。
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