太陽放射と地球の気候
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/14 07:21 UTC 版)
「日照」も参照 太陽が地平線よりも上にあるとき(日中)、太陽放射は日照や日射として地表に届く。太陽放射のほとんどは太陽から直接地球に降り注ぐため、地表に届く太陽放射の量は太陽高度に左右される。そのため、時間、季節、緯度によってその量は異なる。また、太陽放射は雲やエアロゾル、大気の成分などによって反射・吸収・散乱される。このうち残った太陽放射が地表面や地表面にある物体、生物などに降り注ぐことになる。地表への太陽放射は気温を上昇させるが、最高気温が正午を過ぎた午後を中心に観測されるなど、気温の変動は太陽放射以外のさまざまな要因によっても左右される。 地球へ届く太陽放射の量は、太陽と地球との距離の二乗に反比例し、この距離が遠くなるほど太陽放射の量は少なくなる。地球の軌道は楕円なので, 太陽と地球の距離は1年間の間でも変化する(近点・遠点)。また, 地球の軌道や赤道傾斜角は時間とともに少しずつ変化しており、変化の幅は軌道においては5%程度、赤道傾斜角においては2.4度程度ある。これらの変化に伴い、数万年から数百万年の複雑な周期で地球への太陽放射も440 W/m2~540 W/m2(北緯65度における値)と大きく変化している(ミランコビッチ・サイクル参照)。 地球に届いた太陽放射のうち、約65%が熱となり、地球の気候に大きな影響を及ぼしている(地球のエネルギー収支参照)。
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