天現寺線・中目黒線
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/03 19:06 UTC 版)
1938年(昭和13年)まで、玉川電気鉄道、東京急行電鉄は、天現寺線と中目黒線の2路線を、渋谷以東で運行していた。 天現寺線は、渋谷を出ると、山手線の内側、渋谷川に沿って南下し、中通(現在の明治通り)上を走りながら天現寺橋に至る路線であった。中目黒線は、天現寺線の渋谷橋から西進し、下通(現在の駒沢通り)上を中目黒に至った。中目黒は、東急東横線中目黒駅とは接続しておらず、現在の山手通りと駒沢通りの交差点(中目黒立体交差)手前にあった。 渋谷を発着する天現寺線は、玉川線が渋谷駅地平に発着していた1937年(昭和12年)7月まで、線路敷設の主目的でもあった砂利輸送のため玉川線と線路がつながっていたが、同年玉電ビル建設により玉川線と分離されている。 分断以降の天現寺線の渋谷駅は東横線渋谷駅前、東京高速鉄道(現在の東京メトロ銀座線)ガード直下に置かれていた。のち1957年(昭和32年)3月26日ハチ公口にあった都電青山線の渋谷駅前電停がこの隣接地に都電天現寺橋線共々移設してターミナルを形成。都電廃止後は東口都バス乗り場となっていたが、再開発に伴い東横線渋谷駅跡共にビルが建設されている。また山手線のガード跡は長らく東急百貨店東横店西館と東館を結ぶ連絡通路となっていた。 1938年(昭和13年)、両路線は東京市電に運営が委託され、1948年(昭和23年)に東京都に譲渡された。東京都譲渡後は、天現寺橋 - 渋谷橋 - 中目黒間が8系統(築地始発)、天現寺橋 - 渋谷橋 - 渋谷駅前間が34系統(金杉橋始発)として運行された。その後都電撤去計画により、渋谷橋 - 中目黒間は1967年(昭和42年)12月9日、天現寺橋 - 渋谷橋 - 渋谷駅前間は1969年(昭和44年)10月25日にそれぞれ廃止されている。
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