大会に関するトラブル
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/29 09:12 UTC 版)
「2002年ソルトレークシティオリンピック」の記事における「大会に関するトラブル」の解説
ソルトレークシティオリンピックでは、以下のようにトラブルがたびたび発生していた。 開催地決定後の1998年、ソルトレークシティ招致委員会によるIOC委員の買収疑惑が持ち上がった。その後、過去の招致レースでも各都市による買収工作が行われていたことが発覚し、IOC全体を巻き込む一大スキャンダルとなった。 開会式のジョージ・W・ブッシュ大統領の開会宣言も、本来ならばオリンピック憲章第58条3項の規定で定められている「私は、第○回オリンピック冬季競技大会(開催都市名)大会の開会をここに宣言いたします」とするところをブッシュ大統領が宣言の前に、「誇り高く、優雅なこの国を代表して」(“On behalf of a proud, determined and grateful nation”)と政治的色彩のある言葉を付け加えてこれが物議となり、IOC副会長が批判したほか、オリンピック憲章に違反するという指摘などが各方面で相次いだ。 開会式では、世界貿易センタービルの残骸から出てきた星条旗が掲揚された。これをアメリカのマスメディアが取り上げ、同大会のアメリカの政治利用という負の面を象徴していると報じられたこともあった。さらに、最終聖火ランナーとして聖火台点灯を行った1980年レークプラシッドオリンピック代表アイスホッケーチームも、ソ連のアフガニスタン侵攻直後に米ソの対決で勝ったことから政治的に利用されたと見る向きもある。 前年の同時多発テロの影響による厳しい警備とそれに伴う交通渋滞、ソルトレークシティが飲酒を禁忌とするモルモン教の聖地(宗教都市)であるため、アルコールを提供する飲食店が高級ホテルのレストランなど、ごく一部に限られていたことも大会関係者や報道陣のストレスを増幅させる原因の1つとなった。
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