多区間運賃制路線では日本初のバスカード導入
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 18:38 UTC 版)
「神奈川中央交通」の記事における「多区間運賃制路線では日本初のバスカード導入」の解説
カード取扱テスト車 バスカード取扱車 初期のカードリーダー 当時の神奈中では、回数乗車券利用者が全乗客の27%を占めており、定期券利用者とともに固定客とみられていた。事業区域内の大半の路線が多区間運賃制であり、どの区間にも対応させる目的で金種別に19種類もの多種にわたる回数券を発売していた。しかしすべての利用者に満足できるものではなく、また運賃精算などの後方業務も複雑になっていた。これを解消するため、神奈中はプリペイドカード式回数乗車券(バスカード)の導入を決定した。 当時、@media screen{.mw-parser-output .fix-domain{border-bottom:dashed 1px}}バスカードは一部の均一運賃制路線での導入例はあったが[どこ?]、多区間運賃制の路線に対応したシステムは存在しなかったため、システムを新規に構築する必要があった。1985年に三陽電機製作所と共同でシステム開発に着手、1987年10月20日より伊勢原の路線バス15台にて実用化を前提とした試験を開始、この結果を受けて1988年(昭和63年)5月9日より「神奈中バスカード」の運用を開始した。これは多区間運賃制路線では日本初のバスカード導入事例であり、1990年(平成2年)3月26日には全車両での導入を達成している。 のシステム開発と導入にあたり、運輸省より「昭和63年度バス交通活性化補助」を受けているが、バスカード導入で補助対象になったのも日本で初めてである。なおこの年度には、長崎自動車のバスカードシステム導入も補助対象となっている。 同時期には奈良交通(1989年)、長崎自動車(1990年)でもバスカードシステムが導入されており、この後バスカードシステムを導入するバス事業者は増加してゆくことになる。 神奈中バスカードが利用可能な車両には、前面に丸い青色の「バスカード取扱車」のマークを装着していた。この方式は奈良交通でも踏襲されている(奈良交通では緑色)。 その後、神奈中バスカードはバス共通カードへ発展解消していくことになるが、当初は神奈中バスカードのシステムとバス共通カード導入事業者のシステムが異なっていたため、神奈中でバス共通カードが完全導入されるまではバス共通カードを利用できない車両が存在し、逆に他社のバス共通カード取扱車においては神奈中バスカードを利用することはできなかった。しかしバス共通カードの割引率などは神奈中バスカードで設定されていたものが踏襲されており、PASMOの「バス利用特典サービス」の特典バスチケットにもその金額は引き継がれている。 「乗車カード#歴史」も参照
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