多光子イオン化
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多光子イオン化(MPI)では、イオン化しきい値を下回るエネルギーの複数の光子が実際にエネルギーを結合して原子をイオン化する。 共鳴増強多光子イオン化 (REMPI)は、1つ以上の光子が、イオン化されている原子または分子で共鳴する束縛遷移にアクセスするMPIの形式である。
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多光子イオン化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/19 16:34 UTC 版)
「蛍光分光」、「蛍光」、および「光イオン化モード(英語版)」も参照 個別にはイオン化閾値を下回るエネルギーしか持っていない複数個の光子が、実際には、原子をイオン化するためにエネルギーを持ち寄ることがある。その確率は、必要な光子の数が増えるに従い急激に減少する。しかし、上述したように、近年は高光強度パルスレーザーの発展によって実現可能となってきた。摂動領域(英語: perturbative regime. 光学的な各振動数において概ね 1014 W/cm2 以下)において、N 個の光子を吸光する確率 P は、レーザー光強度を I としたとき、I の N 乗に比例する(P ∝ I N)。 超閾イオン化(英語版)(または超閾電離、英語: above-threshold ionization; ATI)は、多光子イオン化の拡張であり、原子のイオン化に実際に必要な数よりも多くの光子を吸光するという現象である。その超過エネルギーによって放出電子は、閾値直上のエネルギーによるイオン化のような通常の場合よりも高い運動エネルギーを有するようになる。より正確に言えば、光電子スペクトル(光電子の、運動エネルギーに対する個数・頻度の分布)に、光子のエネルギーに相当する間隔を置いて複数のピークが見られる。これは、放出電子が通常の(可能な最小個の光子による)イオン化の場合よりも大きな運動エネルギーを持っていることを示唆している。
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