多元的実在論
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/08 08:21 UTC 版)
マハーヴィーラの形而上学は、世界ないし宇宙を「生命」(霊魂、ジーヴァ)と「非生命」(非霊魂、アジーヴァ)とに分類して多元的実在論を展開したところにその特色があった。教義によれば、宇宙は、霊魂、運動の条件、静止の条件、虚空、物質の5つの実在体から構成される。霊魂は、ジャイナ教においては6種とされており、地(土)・水・火・風(空気)・植物・動物を「六生類」と総称し、通常、生物とされる範囲よりはるかに広い範囲を「生命」とみなす点を大きな特徴としている。その一方で、宇宙を世界と非世界に区分する分類もあり、その場合、非世界には虚空があるのみとした。 このようなマハーヴィーラの立場は無神論に属しており、宇宙創造神や絶対の原理を否定する点でも仏教とのあいだに共通点がある。また、彼によれば、物質は原子からなり下降性があるのに対し、霊魂には上昇性があるとしている。
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