たこうし‐せんい〔タクワウシ‐〕【多光子遷移】
多光子遷移
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/21 20:50 UTC 版)
複数個の光子を同時に吸収または放出して、光子のエネルギーの和または差に相当する固有状態に遷移する現象。一般にn光子遷移は、nが奇数の場合は遷移の初期および終了状態の間に偶・奇、nが偶数なら偶・偶あるいは奇・奇のパリティ則がある。n=2の最も簡単な場合、2つの光子を同時に吸収する2光子吸収と、1つの光子を吸収して1つの光子を放出するラマン散乱がある。ただし、誘導ラマン散乱、コヒーレントラマン散乱は非線形光学過程であるが、通常のラマン散乱(自然放出ラマン散乱)は、非線形光学過程には分類されない。高感度、高分解能の分光法や同位体分離などに利用される。
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