報告書の検討と発表
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/23 09:14 UTC 版)
「としまえんの水上設置遊具による溺水事故」の記事における「報告書の検討と発表」の解説
消費者安全調査委員会の会合は、2020年3月から4月にかけては新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行により開催されず、委員が各自で報告書案を確認したのみであった。5月21日になって第92回調査委員会で、6月11日には調査委員会第37回サービス等事故調査部会において報告書の審議が行われ、さらに6月19日に第93回調査委員会で報告書が決定された。この報告書においては、経済産業省に対し、水上設置遊具の安全基準の整備、設置者への安全指導の他、水中の覗き込みの禁止、点検の強化など、応急的な再発防止策の実施を求めた。また、文部科学省に対しては、浮島を小学校の授業で使用することについての注意喚起を教育委員会に行うよう求めた。 これらを受けて経済産業省は、検討会を開催したうえで、2020年12月25日に「水上設置遊具の安全に関するガイドライン」を策定した。このガイドラインは、遊具を提供する事業者、遊具を運営する事業者、並びにすべての関係事業者のそれぞれについて、取り組むべきことを定めている。また、文部科学省の下部組織であるスポーツ庁は2021年4月26日に発出した通知「水泳等の事故防止について(通知)」の中で本報告書に言及し、浮島を授業で使用する際の監視体制の強化や、安全確保が不可能な場合の使用中止を求めた。日本エア遊具安全普及協会代表理事の栗橋は、このガイドラインには法的拘束力がないため、同協会に加盟していないメーカーにまでどのようにこのガイドラインを普及させていくかが課題であると指摘した。
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