基礎的なアングル
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 15:57 UTC 版)
ホロスコープには、基礎的なアングルが存在する。以下に挙げるもの以外にも、占星術師の中によっては、ハウスのカスプがしばしば重要なアングルとして含められることもある。 - アセンダント(上昇点、ASC)これは黄道と地平線が交差する東の点である。地球が回転するために、一日を通してその地点にあるサインが一回りするのである。ここから「上昇サイン」という概念が生まれる。それは、ホロスコープもしくは出生図で算定された正確な時間において、東の空に上ったサインを指している。ホロスコープの作成にあたっては、アセンダントは慣例的に図面の左側に書かれる。ほとんどのハウス・システムでは、アセンダントは第1室のカスプに結びつけられている。 アセンダントは、圧倒的多数の占星術師から、もっとも重要で個別化されたアングルと見なされている。それは、東の空に昇る太陽の姿が夜明けを表すのと同じように、個人の覚醒している意識を意味している。アセンダントは特定の時間と場所に固有なものなので、その個人の生い立ちにおける個人的な境遇や状態、あるいは幼年期の環境などを意味する。この理由で、アセンダントは、その個人がどのようにして公的・非個人的な場などの世界へ現れてくるのかにも関わってくる。 アセンダントと正反対の西にある点がデセンダント(下降点)である。これは個人が他者との関係の中でどのような反応を示すのかを表している。それは同時に我々がひきつけられる種類の人間や、我々のロマンティックな愛着を形成する能力をも示してくれる。ほとんどのハウス・システムでは、デセンダントは第7室のカスプに結びつけられている。 - 中天(medium coeli、MC)これは「天頂」(zenith)とも言われる、地平線上からもっとも遠い黄道の地点である。占星術師たちにとっては、中天は伝統的に個人の経歴、地位、生涯の目標、大志、世評、人生の到達点を示すとされる。四分円のハウス・システムでは、中天は第10室のカスプに結びつけられている。 中天の反対に位置する点は、天底(imum coeli、IC)である。占星術師たちにとって、天底は伝統的に生まれたときと死ぬときの状況や、両親、生家、家庭生活などを示すとされる。四分円のハウス・システムでは、天底は第4室のカスプに結びつけられている。
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