地質・地史
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/19 02:32 UTC 版)
地質は、大部分が新生代古第三紀に形成された泥質の堆積層で、「対州層」と呼ばれ、北の一部には新第三紀層もみられる。対州層は、主として黒灰色の頁岩や粘板岩から成り、これに砂岩が混じる場合が多く、ところどころに石英斑岩やはんれい岩、花崗岩が貫入する。上島北部の御岳周辺には玄武岩、下島東部に石英斑岩、下島中央部の内山盆地周辺に花崗岩、それを囲む矢立山系には硬いホルンフェルスがそれぞれ分布している。更新世の中頃までは、日本列島と大陸は陸続きであったが、その終末期に海進によって九州と朝鮮半島の間が離れ、対馬は壱岐とともに地塁島(飛び石のようになった島)として取り残された。 海岸地形と海底地形より判断して隆起と沈降とを繰り返して今日にいたったと考えられる。陸地の大部分が低山で占められ、平地は少ないものの、山頂部には平坦面もみられる。山地は隆起準平原によるものと考えられる。北部の御嶽や香ノ木山(標高307m)は準平原上に突出した残丘であり、南部の内山盆地は貫入した花崗岩が浸食を受け窪地になったものと考えられている。
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