地球工学的対策
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/27 23:38 UTC 版)
「地球温暖化への対策」の記事における「地球工学的対策」の解説
上記の緩和策がうまく進まなかった場合の策や、対策が実効性を現すまでの経過策などとして、地球工学的な対策も提案されている。しかし各種のリスクを抱えており、いずれも有効な策としては扱われていない。 日傘効果の人工的な発生 - 人為的にエアロゾルを大気中に大量に放出することで、日傘効果による地球の冷却を図ろうという案。有効な策としては扱われていない。 太陽光の遮断・反射 - 工学的な技術を駆使して、人工的に地表や大気のアルベドを高めたり、太陽光を遮ったりして地球の冷却を図ろうとする案。一部は技術的に可能とされるが、長期的な対策としての有効性は疑問視されており、経過策として扱われている。 海洋への鉄や尿素の散布 - 植物性プランクトンの増殖を促す養分を海洋に散布し、光合成を促進して二酸化炭素を固定しようという考え方である。しかしこのような肥料の投入は有毒な藻類の増殖を招き、海水中の酸素濃度を低下させて死の海域を産み出す恐れが指摘されている。長期的な影響も明らかでなく、二酸化炭素よりも強力な温暖化ガスであるメタンを発生させ、逆効果になる可能性も指摘されている。
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