国王の反応
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/28 03:31 UTC 版)
その後、このクーデターの首謀者の1人である陸軍副参謀総長のアルフォンソ・アルマーダ・イ・コミン(スペイン語版)少将は、クーデターに対するフアン・カルロス1世国王の支持を得ようと、国王に電話をかけ、国王から直接参上の許可を取った上で王宮へ向かおうとしたものの、アルマーダ・イ・コミン少将のクーデターへの関与とその下心を察知した国王はこれを拒否した。 さらに国王は自らの手でスペイン全土の師団長にクーデターへの不支持を伝え、併せてクーデターに与しないように命令を出した。これを受けて、クーデターに参加している師団以外のすべての師団はクーデターに加わることはなかった。なお、国王自ら電話した師団長の中には、国王が軍にいた時の友人が多数おり、後に国王は「このことが非常に役に立った」と述べている。 また、テヘーロ中佐によるクーデターの発生を知ったグアルディア・シビル総司令官のアランブール・トペーテ(スペイン語版)中将は、午後8時過ぎに自ら下院へ向かい部下であるテヘーロ中佐を説得しようとしたが、この説得はテヘーロ中佐によって撥ねつけられた。また、陸軍参謀総長のガベイラス(スペイン語版)中将はアルマーダ・イ・コミン少将に対して、テヘーロ中佐を投降させ、その後空軍のダグラス DC-8型機で国外への亡命をさせるよう説得させるよう仕掛けたものの、テヘーロ中佐はアルマーダ・イ・コミン少将の説得も拒否し、下院の占拠を続けた。
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