国有ゆえの社会的・経済的機能
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/13 03:04 UTC 版)
「カナディアン・ナショナル鉄道」の記事における「国有ゆえの社会的・経済的機能」の解説
政府がCNRに命じる商業施策は、国民の利益を図るものであり、かつ政権与党を利するものでもあることは、周知されている。 CNRの鉄道網が埋蔵資源の豊富な内陸部に達した第二次世界大戦中とカナダの鉄道産業の自由化による1980年代と1990年代初頭を除き、CNRは長年に渡り膨大な損失を計上している。例えば、CNRが機関車を購入するときには、不公平にならないようにカナダの各鉄道車両メーカーから購入する必要があり、多種多様な車両が混在することになって運用効率が悪くなる面もある。欧米での車両開発は車両メーカー主導であり、民営鉄道会社は特定のメーカーから同一形式を大量に導入するのが普通である。日本国有鉄道のように、各メーカーが同じ形式を製造するわけではない。 また、CNRは国有の鉄道として、鉄道の保安システムや輸送計画に対する調査と開発、労働組合との関係などにおいて、鉄道事業の牽引役とみなされていた。 経済的な面では、モータリゼーションが普及する以前は、CNRは、とくにカナダ中心部(東部のオンタリオ州とケベック州)でCPRと競合関係にあった。GTRから引き継いだモントリオール〜シカゴの路線はCPRの同区間の路線と違って両都市をダイレクトで結び、多くの列車を走らせることができた。
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