国内での経緯
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/11 23:39 UTC 版)
「フェモラータオオモモブトハムシ」の記事における「国内での経緯」の解説
2009年に三重県松阪市で県内の研究者らに発見され、その時点で既に定着していた可能性が高いことが報告された。以降の継続調査で実際の越冬も確認され、その調査により死亡個体が少ないことも判明し、熱帯産にもかかわらず日本の冬に適応していると結論づけられている。なお同市内では2006年にも3個体が見つかっていたことが後に判明し、実際はこの頃までに定着していた可能性が高いと考えられる。移入経路はペットとして違法に輸入されたものと推測されている。本種は2005年ごろに各地のペット店で売られており、発見地近くの店に持ち込まれたものが逸出または故意に放された可能性がある。市内で見つかるのが赤い個体ばかりであることも、由来が少数の個体であることを示唆する。 食草はどこにでもあるクズであり、冬の低気温にも耐えうるため、関東以南ならばどこでも定着できると予想されている。2010年には発見者らを含む有志が駆除作業を実施したが、手作業による駆除は困難と結論づけられている。直接捕食する天敵も知られていない。こうした事情で徐々に分布を広げていくだろうと予見されているが、移動能力自体は低いという。しかし、その美しさのために生体が持ち出され、人為的に拡大する可能性も警戒されている。 2016年には松阪市での記録が急増したほか、隣接する津市でも生息が確認され始め、さらに同年、1個体のみであるが兵庫県宍粟市でも発見された。こうした分布拡大の要因について、車について運ばれるなど、人間活動に伴う移動が起こっていると推測されている。
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