噴火警報・噴火予報の意味と防災
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/04 10:13 UTC 版)
「噴火警報」の記事における「噴火警報・噴火予報の意味と防災」の解説
噴火警報の運用開始以前は、災害の危険性や情報の意味を分かりやすくするため、おおむね「緊急火山情報」が警報、「臨時火山情報」が注意報、「火山観測情報」が危険度が低い場合の情報という具合で扱われてきた。しかし、情報の分かりにくさは残っていたため「緊急-」と「臨時-」の混同が起きていた。また、噴火予知の精度が低かったため、噴火と情報発表のタイミングがまちまちとなり、避難の開始や立入禁止の設定などが早過ぎたり遅過ぎたりという例が発生していた。2000年の有珠山噴火のように「緊急火山情報」で的確に避難が行われた例もあれば、同年の三宅島・雄山噴火のように「緊急火山情報」が早くから出されながらも大きな噴火が起きず、一方で災害の発生する恐れがあるような活動の際に「緊急火山情報」が出されなかった例もあった。 こういったことから、既存の情報体制に対する非難が強くなり、減災を目指して新しい情報体制を構築することとなった。 現在の噴火警報・噴火予報は、気象業務法が規定する「警報」「予報」と明瞭に対応している。噴火警報は「警報」、噴火予報は「予報」に当たる。「注意報」に関しては、現在の科学では、注意報を発表するにふさわしい状況と警報を発表するにふさわしい状況を区別することが難しい(=事例によって可能・不可能がある)ことから、注意報を発表するにふさわしい状況でも即「警報」となり、噴火警報がその役割を全てカバーしている。
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