嘉手納基地統合案
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/31 05:23 UTC 版)
「普天間基地移設問題」の記事における「嘉手納基地統合案」の解説
普天間基地の航空機を近傍の嘉手納基地(アメリカ空軍が使用中)に統合する案。 1990年代のSACOでの検討や、県民、自治体からの反対論は別記の通り。軍事・技術的観点からも、元米太平洋軍海兵隊司令官で在沖四軍調整官を務めたヘンリー・スタックポール(Henry C. Stackpole)が2005年、本案に対し「固定翼とスピードの異なるヘリ部隊の嘉手納統合は、事故などトラブルの増加につながる」「宜野湾市民の危険を、嘉手納、北谷町、沖縄市に移すだけだ」と警告するなど、従来からの指摘が引き続きなされている。また、2006年のロードマップでの推進が決まった後になっても、自民党内にも嘉手納統合を主張する者がいる。河野太郎もその一人だが、「克服するべき課題」としてヘリと固定翼の共同運用問題や嘉手納での騒音問題が存在することは認めている。 下地幹郎は過去本案を主張していたが、2009年2月にグアム移転協定が署名されたことを受け、同年夏の第45回衆議院議員総選挙の際には、「自分の考え方を捨てて取り組む」と述べて出馬した。政権交代で与党入りしたことで再度提起を行ったが、防衛相に就任した北沢はこの段階で否定的であった。2009年10月には、外相の岡田が度々統合案に言及し、物議を醸した。しかし地元の強い反対にあい、岡田も断念、現行案に傾いていった。
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