合作社事件とは? わかりやすく解説

合作社事件

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/07/06 23:57 UTC 版)

満鉄調査部事件」の記事における「合作社事件」の解説

満鉄調査部は、1939年拡充に伴う人員増強により、日本内地活動の場失った大学卒業上の学歴を持つ左翼からの転向者が多数就職していた。彼らは、内地ではもはや不可となったマルクス主義方法による社会調査分析従事しており、そのこと関東軍憲兵隊中心とする満州国治安当局からの監視の目を強めさせることになった橘樸影響受けていた『満州評論編集長で興農合作社中央会職員佐藤大四郎は、1937年1月以降北満州浜江省綏化県で、貧農農事合作社協同組合)に組織して生産力を向上させ彼らの救済をはかる運動従事していた。満州国協和会中央本部実践主任平賀貞夫らの逮捕からこの運動日本人前歴者」が結集したことで関東憲兵隊関東軍司令官隷下軍令憲兵憲兵司令官指揮下ではない)に目をつけられ共産主義運動の嫌疑佐藤のほか協和会の鈴木小兵衛、満鉄調査部花房佐藤生な50名余の運動関係者検挙された(合作社事件、1941年11月)。 なお、2008年10月関東憲兵隊特別高等課の下士官保管していた合作社事件の調書起訴状など満州国最高検察庁捜査記録発見された。これらを松村高夫慶應義塾大学名誉教授江田憲治京都大学教授らが解析した結果組織運動の存在関東憲兵隊によるでっち上げだったらしいことが判明している 。

※この「合作社事件」の解説は、「満鉄調査部事件」の解説の一部です。
「合作社事件」を含む「満鉄調査部事件」の記事については、「満鉄調査部事件」の概要を参照ください。

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