各国の代将
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/03 07:49 UTC 版)
海軍士官の他の職制が階級となった後も、代将を階級ではなく職制上の地位とする海軍が多い。日本海軍や海上自衛隊のほか中華民国海軍の代将もそれである。また、大佐とは別個の階級とする場合であっても、英国海軍のCommodore(NATO階級符号のOF-6相当)のように佐官に位置づけられることが多い。一方准将の場合、英国陸軍准将 (Brigadier)および空軍准将 (Air Commodore) は佐官に分類されるが、将官の最下級と位置付けている国も多い。 アメリカでは代将を廃して全ての代将を少将に任用したことを契機に、陸軍准将との均衡が問題となって、陸軍准将が将官に格上げされるなどのこともあった(代将 (アメリカ海軍)#将官の必要性)。また、フランス海軍のように准将制度のある国でも代将たる大佐の職位があり、それに伴う代将旗がある。 海上自衛隊では、代将の階級は存在しないが、代将旗が制定されている(海上自衛隊旗章規則第2条第1項10号)。代将旗は海将旗(同8号)、海将補旗(同9号)、隊司令旗(甲)(同11号)、隊司令旗(乙)(同12号)及び長旗(同13号)と共に「指揮官旗」と総称され(同4項)、制式は同規則第3条別表に定められている。そして、他の指揮官旗と同様に、特定の司令職を務める1等海佐が乗組んでいる場合には自衛艦等代将旗が掲揚される。掲揚される場合とは、同規則によると 「代将旗は、掃海隊群司令、護衛隊群司令又は練習艦隊司令官たる1等海佐の乗り組んでいる自衛艦に、及び海上訓練指導隊群司令、航空群司令、潜水隊群司令、情報業務群司令、開発隊群司令、教育航空群司令、通信隊群司令、海洋業務群司令又は基地隊司令が1等海佐であるときは当該司令部又は当該基地隊本部に、掲揚するものとする。」(第21条第1項)「航空群司令、潜水隊群司令、海洋業務群司令又は基地隊司令たる1等海佐が、部隊の指揮をとるため又は検閲若しくは巡視のため、その指揮下にある自衛艦等に乗艦する場合においては、乗艦から退艦までの間、その自衛艦等に代将旗を掲揚するものとし、その場合は当該司令部又は基地隊本部の当該旗章を降下するものとする。」(同2項) とされている。但し、この場合の基地隊司令は、編成上海将補を以て充てることとされているものに限られる(第19条括弧書き)。自衛隊内で代将の呼称が使われることはないが、諸外国軍からはコモドール(コモド―)の呼称を受ける。 大日本帝国海軍の代将旗 海上自衛隊の代将旗 満州帝国の代将旗 フランス海軍の代将旗
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