単音電子鍵盤楽器
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/08 07:26 UTC 版)
また電子オルガンとは別に、細かな音作りや表現が可能な小型の単音電子鍵盤楽器の系統も登場した。 1940年 Hammond Solovox 1941年 Georges Jenny の Ondioline 1947年 Constant Martin の Clavioline 1952年 Raymond Scott の Clavivox 1952年、アメリカの作曲家レイモンド・スコットが開発したシンセサイザーClavivoxは、鍵盤演奏式でオーディオ・エンベロープやビブラートを装備していた他、若きロバート・モーグが製造したテルミンをコントローラに採用し、3オクターヴにわたるポルタメントを実現していた。後期のモデルでは電圧制御式シーケンサ等が追加され、音程や音色の制御信号(CV)を映画フィルム上に光学的に記録・再生できた。後にロバート・モーグは、先行したClavivoxの回路や音が、60年代モーグ・シンセサイザーと類似していたと語った。これらの楽器は、人気オルガン奏者がソロフレーズに活用して一時代を築いたり、電子音楽スタジオで現代音楽の作品や映画のサウンドトラック作成に使用され、後に登場したトランジスタ式シンセサイザーを受け入れる音楽的土壌を育んだ。 日本では1960年前後、同様な単音楽器が電子オルガンのプロトタイプ として開発・発売された。 1958年 テスコ スーパーエレガン 1962年 エーストーン Canary S2 (Claviolineの一種) 「電子オルガンに載せて使うソロ楽器」というコンセプトは、アープやモーグのプリセット・シンセを経て、日本の初期シンセ製品にも引き継がれた。
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