十二進法の推進
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/01 22:39 UTC 版)
英米では、十二進法を採用するよう主張する人々がいる。人間の手指の数に由来する、原始的で、2と5でしか割り切れない十進法ではなく、3でも4でも割り切れる十二進法の方が理に適っているとされるためである。これらの人々は、十二進法を表す語として、英語で通常使われる duodecimal を「十のおまけ」という言い方だとして嫌い、dozenal を使う。なお、dozenal に相当するスペイン語は、doce(十二)を形容詞化した docenal である。十と十一を意味する数字には A と B を用いず、十 を T または X 、十一 を E で、或いはその変形で表したり、十 を * で、十一を # で表したりする。これらの十二進法推進団体は、百分率(パーセント:記号は「%」)に代わって百四十四分率(パーグロス:記号は"per gross"を縮めた「p/g」)の使用を主張したり、周角の360度(十二進法で260度)から144度(十二進法で100度)への変更も主張している。 なお、十進法以外を採用しようという主張は、近年ではコンピュータの二進法との相性から八進法や十六進法についても主張されている。しかし、八進法や十六進法は「2の冪数」進法なので、2でしか割り切れない。つまり、1/3や1/5といった奇数分割ができない。また、「3の倍数」進法を採用しようという立場から、十二進法以外では六進法や三十進法についても主張されており、それぞれの長短も議論されている。「5の倍数」に囚われない指数えの方法として、十二進法での指の「関節」で数える方法、六進法での「もう片手は六の位」とする方法 が提案されている。 Unicode 8.0 では、十二進法のための10 ( = U+218A, 180度回転した2)と 11( = U+218B, 180度回転した3)の2つの数字が符号位置を与えられた。この2つの数字はアイザック・ピットマンの考案による。
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