十二運の背景
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/01/06 19:14 UTC 版)
元々は四季の五行(春の木行、夏の火行、秋の金行、冬の水行)が1年12ヶ月の中でどのように強さが変化するかをしめすものであった。十二運の成り立ちを知るためには、十二支の三合局について知る必要がある。十二支の三合局とは、以下の十二支の中の3つのが一組となることである。 亥-卯-未 木局 寅-午-戌 火局 巳-酉-丑 金局 申-子-辰 水局 各三合局の孟支が五行の長生、仲支が帝旺、季支が墓となる。例えば木行の長生は亥で、木行は亥月に生まれて、卯月に強さの頂点を極めて、未月に墓に入る程弱くなるとする。なお十二支を円形に並べると三合局となる十二支は正三角形を構成する。 十干の十二運は、五行の十二運よりも少し複雑な陽生陰死の十二運が使用されることが多い。これは陽干の場合は五行の十二運と同じだが、陰干の場合は五行の長生の十二支に十二運の死をおいて、十二支とは逆順に十二運を配置していくものである。 十二運はその原理上土行の十二運が存在しないが、占う上で土行の十二運を必要とすることがある。そこで他の五行の十二運に間借りするような形で土行の十二運が決められている。よく使用されているのは、 水土長生 火土同根 である。水土長生とは、五行の中で最後に出現した土行の十二運を最初に出現した水行の十二運に従わせるものである。これは断易(五行易)で使用されている。他には納音五行の十二運で水土長生が使用されている。火土同根とは、土行を生じる火行の十二運に土行の十二運を従わせるものである。これは四柱推命を始めとする多くの占術で使用されている。特に臨官(建禄)の十二運は、禄として独自の吉神凶殺を構成することがある。例えば紫微斗数の禄存は年干から見た禄である。 四柱推命では、心理学者でもあった増永篤彦が日干から日支にひいた十二運とある種の性格分類に相関があるとの研究を行った。増永はその研究を基に新推命学を提唱した。
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