医薬用途の可能性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/08/12 23:18 UTC 版)
「ブルーベリー#食用」も参照 俗に、「眼精疲労や近視に良い」等といわれているが、人体に対しての薬効については慢性静脈不全、網膜症に有効性が示唆されているだけである。アメリカ国立補完統合衛生センター(NCCIH)は、ビルベリーの実や葉が健康を改善させるという説を支持する科学的根拠は十分ではない(not enough scientific evidence)としている。NCCIHは夜間の視力を改善させるという説について、臨床試験ではその効果を確認できていないとしている。 しばしば、ビルベリーは第二次世界大戦中に英国空軍のパイロットが夜間の作戦における視力をはっきりとさせるためにビルベリージャムを摂取したとする有名な話の中で言及されるとされるが、その話の出典は不明とされている。2004年のシステマティックレビューはランダム化比較試験5研究、そうでない試験7研究から、夜間視力の改善について厳格な試験による裏付けはないとした。ビルベリー由来のアントシアニンが、VDT作業の眼精疲労を徐々に軽減する作用が示したランダム化比較試験は7研究ある。 ビルベリーは、抗酸化作用を有するものもあるフラボノイド類のよい供給源として認識されている。ビルベリーの果実はアントシアニンやオリゴメリック・プロシアニジンを含んでいる。アントシアニン含有量は同じ産地でも大きく異なり、市販されている40種の商品を検査したところ、10種類には全くアントシアンが含まれていなかった。 ビルベリーの葉には比較的高濃度のクロムが含まる。葉は人体に有害とされ、1.5g/kgの連日投与で死亡する危険があるとされている。 ラットでの実験では、ビルベリー摂取が加齢黄斑変性といった眼の疾患を阻害あるいは回復させるという予備的証拠が得られている。
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