医学研究と不正行為
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2015/06/12 20:12 UTC 版)
「科学における不正行為/del 20150613」の記事における「医学研究と不正行為」の解説
新薬の臨床試験で、デタラメな使用量、データの改変と捏造、ダンピングが繰り返し行われていることが、アメリカ食品医薬品局が詳細な調査を行った時に明らかになった。 ケースウェスタン・リザーブ大学教授のサミュエル・エプスティン(英語版)はこう述べた。 アメリカ科学アカデミーは利権関係が複雑に絡みあった組織である。例えば、食品添加物の問題を決定するパネル討論会なのに、その構成メンバーが当の規制対象の業界代表者であったり、それの息のかかった者たちで占められてしまっている、というような事例が非常に多い。アメリカでは、金さえ積めば、自分たちに都合のいいデータを入手することができるのだ。 不正行為が行われる理由の一つには、医者が製薬会社に雇われて(=金をもらい)、新薬認可の基準に合格するような研究報告ばかりを作成するという事情があるからだという。 科学論文や科学記事が、そもそも基本的に信用できるのかどうかを見極めるには、研究者の資金源がどこかを注釈などで調べる必要がある。例えば、薬の安全性に関する論文やデータであるにもかかわらず、その研究資金が製薬会社から出ている場合は、信憑性に乏しい。また、不正行為が行われる他の理由としては、研究者が、国(政府)からの助成金を獲得することだけを目的として研究報告を作成することが頻繁にあるためだという。研究に従事する研究者同士は馴れ合いの関係にあるため、同僚がデタラメな実験をしてインチキな研究報告を書いていても、見て見ぬふりをしているという。 医師や医学研究者のモラルはすでに崩壊してしまっている、というロバート・メンデルソンの言もある。
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