化石、ときに宝石
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/10 08:02 UTC 版)
アンモナイトの化石は、しばしば観賞用やアクセサリーとして販売・利用されている。古代生物の化石であることはそれ自体価値であり魅力であるし、地球上海底から高山まであらゆる場所で見つけられ採掘も容易であり、優れた造形もまた、人を惹きつけるものがある。風水で語られ、利用されることもある。さらには、宝石の輝きを持って産出するものがあり、それらは加工され、高値で取り引きされる。 アンモナイトの殻の中層にあって光沢を放つ真珠質層が損なわれることなく化石化したアンモライトは、琥珀(こはく)・真珠・珊瑚(宝石サンゴ)とともに有機質(生物)起源の宝石の一つに数えられる。高いイリデッセンス効果によって蛋白石のような虹色の輝きを放つこの化石は世界各地から見出されるが、宝石と呼べる良質のものは米国とカナダにまたがるロッキー山脈の東斜面のみで産出し、とりわけカナダ・アルバータ州の約7000万年前の地層に由来のものは価値が高い。アンモライトは、古くはインディアンのブラックフィート族 (Piegan Blackfeet) が護符として用いていたという。世界的に知られるようになったのは1970年代以降で、現在最大の市場となっているのは日本、これに産地カナダ、その他が続く。ロッキー山脈のアンモライトはほぼ全てプラセンチセラス(la:プラケンティケラス、Placenticeras)属の1種に由来している。左(上段)の画像:アンモライト(未加工)。左(中段)の画像:アンモライト・ジュエリー。 アンモナイト・パイライト (Ammonite pyrite) は、殻の組織に黄鉄鉱(パイライト)が入り込んで結晶化したアンモナイト化石である。これも宝石的価値のある良質のものは加工され、ペンダントトップ等のアクセサリーとして用いられる。左(下段)の画像:アンモナイト・パイライト。
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