動詞の形態論
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/12 14:30 UTC 版)
シュメール語の定動詞は法を区別し、主語と目的語に数と性が一致(呼応)する。一致によってシュメール語は主語を必ずしも必要としない。例えば「私はあの家へ行く」と言う場合、e2-še3 ib2-ši-du-un のように主語を書かない。また、この文は e2-še3 i3-du-un とも言え、また単に ib2-ši-du-un「私はあそこへ行く」と言うこともできる。 シュメール語の動詞は過去と非過去(現在と未来)の2つの時制、完了と不完了の2つの相を区別する。これらの区別はそれぞれ異なる活用形と、さらに多くの動詞では異なる語幹を持つ。シュメール語が受動態や中間態を持っていたかについては専門家の間では意見が分かれている。 動詞の語根はほとんどが単音節語根であり、様々な接辞と結びついて、いわゆる「動詞の鎖」を形成する。定動詞は接頭辞と接尾辞両方を持つ一方、準動詞は接頭辞は付かず接尾辞のみを持つ。接頭辞は大まかに叙法接頭辞、活用接頭辞、promotional and dimensional prefix の3つに分けることができる。
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