動詞の時制
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/17 06:06 UTC 版)
「ミシュナー・ヘブライ語」の記事における「動詞の時制」の解説
ミシュナー・ヘブライ語の動詞の時制は、聖書ヘブライ語と似ている。しかし、死海文書や、現代ヘブライ語などの多くのヘブライ語の発音方式に見られる変化が、ミシュナー・ヘブライ語にも現れている。ミシュナー・ヘブライ語では、ヴァヴによる時制変換が消滅した。 過去時制は現代ヘブライ語と同じ形態で表される。例:"משה קיבל תורה מסיניי"(モーセはシナイで律法を授かった。)(ミシュナーPirkei Avothの巻 1:1) 過去に継続して行われた行為を表すのに、<コピュラ動詞 "היה" (英語のbe動詞に相当)> + <現在形>を用いる。この点は聖書ヘブライ語とも現代ヘブライ語とも異なる。例:"הוא היה אומר"(彼は(いつも)言っていた。)(Pirkei Avoth 1:2) 現在時制は現代ヘブライ語と同じく、聖書ヘブライ語でいう現在能動分詞 (בינוני) を動詞の現在形として用いる。例:"על שלושה דברים העולם עומד" (三つの物事の上に世界は立脚している。)(Pirkei Avoth 1:2) 未来時制は現代ヘブライ語と同じ形態か(聖書ヘブライ語でいう「未完了形」)、עתיד (ローマ字転写:atid)+ 動詞の不定詞という文型で表される。例: "ולפני מי אתה עתיד ליתן דין וחשבון"(誰の前であなたは報告するのだろうか。)(Pirkei Avoth 3:1) 命令形は現代ヘブライ語と同じように、聖書ヘブライ語でいう「未完了形」で表される。例: "הוא היה אומר, אל תהיו כעבדים המשמשין את הרב"(彼はいつも言っていた、あなたがたは主人に仕える奴隷のようになるな、と。)(Pirkei Avoth 1:3)
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