力士からの通報による調査開始
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/20 10:13 UTC 版)
「式秀部屋」の記事における「力士からの通報による調査開始」の解説
2020年8月5日、同月4日に所属力士19人中の9人が部屋を脱走したことが報じられた。力士たちは千葉県内のカラオケボックスに逃げ込み、そこから相撲協会の通報窓口に連絡、その後に都内に移動した。この年に入り、師匠の10代式秀が体調を崩し本場所を休場しており、稽古を見たり生活指導がままならない状態となっていた。そこで、おかみが師匠の代わりに力士たちの指導を続けたが、行き過ぎた行為が重なり、力士たちが我慢の限界に達したため脱走に至ったという。 力士たちは4日は協会が用意した宿泊施設で過ごし、5日に相撲協会コンプライアンス委員会(青沼隆之委員長=元名古屋高検検事長)が力士たちと師匠・おかみに別々に聞き取り調査を行った。おかみによる過剰な力士の指導・管理に対し、鏡山コンプライアンス部長は式秀とおかみに注意を与えた。この注意自体は協会の処分ではなく、この段階では式秀夫妻に対する処分は未定であった。 式秀が「今後は俺がしっかり指導していく」と話したため、力士たちは部屋に戻ることとなった。しかし、脱走した力士以外の力士の中にも不満を募らせている力士がおり、また脱走した力士のひとりは「相撲への情熱はあるので、これからも相撲は取っていきたい」と話したが、式秀部屋で生活していくことへの不安を訴えたという。そのためコンプライアンス委員会は再度、力士たち全員から聞き取り調査を行う予定であるとされた。力士たちの窮状を知った協会側も「稽古に集中できる環境を整える。何かあればまた(協会に)言いに来てほしい」と力士たちに約束した。 芝田山広報部長によると、8月6日の理事会では話題にのぼらなかったという。暴力は絡んでおらず、部屋の力士たちに対する生活指導に対しての不満であるため、部屋の中でのルールについての改善を求めているという。同月7日から、コンプライアンス委員会は集団脱走した力士に再度の聞き取り調査を行っており、部屋に残っていた力士、行司、床山などにも調査対象を広げた。
※この「力士からの通報による調査開始」の解説は、「式秀部屋」の解説の一部です。
「力士からの通報による調査開始」を含む「式秀部屋」の記事については、「式秀部屋」の概要を参照ください。
- 力士からの通報による調査開始のページへのリンク