前置き話
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/07 07:10 UTC 版)
クーリーの牛争いの物語には、本編とは別に登場人物の出自や背景を説明する小話が数多く存在する。これらは前置き話(remscéla)と呼ばれる。これらの中には、本編とはまったく独立してつくられたものもあるが、これらも伝承の過程で次第に紐付けられていった。ルアリー・オ・ヒギンによると、以下のようなものがある。 「いかにして『トーリーの牛争い』は見出されたか」:『牛争い』の物語が失われ、再度発見された顛末を語る。 「レガメンの牛争い」 「レガモンの牛争い」 「フロイヒの牛争い」:フロイヒ・マク・イダーはコナハトの戦士で、クー・フリンに殺される。 「ダルティドの牛争い」 「フリディシュの牛争い」:古い資料から取られた比較的新しい話。 「ネラの冒険」 「オェングスのアシュリンガ」:我々が知るクーリーの牛争いに出番はないが、ダグザの息子である若オェングスは、メイヴとアリルの助けによって異界の女性カー・イボルメと会うという夢を見る。 「クー・フリンの思いつき」 「二人の豚飼いの話」 「フェルグス・マク・ロイの亡命の原因」:フェルグスがコナハト軍の一員になったあらましを説明する。現存するのは最初の一部である。 「ウシュリウの息子たちの亡命」:フェルグスや他のアルスターからの亡命者がコナハト軍に加わる経緯を説明する。 「フェルブの求愛」 「アルスター男の衰弱」:実際には前置き話とはみなされていないが、女神マハがアルスター人を呪った経緯を語る。「九日の衰弱」は、懐妊中にアルスター王の命で無理やり馬車競走をさせられたマハによるものだという。もともとこの話は、エヴァン・マハという地名の由来を示すためのものである。
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