初めての実戦、ブレド村での戦闘
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「エルヴィン・ロンメル」の記事における「初めての実戦、ブレド村での戦闘」の解説
1914年7月末から8月初めにかけて、第一次世界大戦となる各国の戦闘が続々と勃発した。ドイツ軍とフランス軍は、1914年8月3日に開戦した。ロンメル少尉の所属する第124歩兵連隊は、第5軍(司令官ヴィルヘルム皇太子)隷下の第13軍団隷下の第27歩兵師団隷下として、対フランス戦に動員された。 ロンメルがはじめて実戦に参加したのは、8月22日午前5時頃、ベルギー南部のフランス国境付近の村ブレド(fr)だった。この時のロンメルは、前日に一日中偵察をさせられるなど疲労困憊であり、また胃痛も発症していた。しかし、実戦を前に逃げ出そうとしている卑怯者と思われるのが嫌で、上官にはそのことを黙っていた。 銃弾が飛び交う霧の中、ロンメル率いる小隊は、ブレド村に近づき、少数で村の中に偵察に入ってフランス軍に攻撃を仕掛けるも失敗し、村の外で待機していた小隊主力と合流した。ロンメルは、自分の小隊を二つに分けてすぐに再攻撃を行った。一隊がフランス兵が隠れた建物の正面から攻撃を仕掛け、もう一隊は建物側面から攻撃をかけて最初の建物を制圧した。続いて他の建物にも次々と火を放っていった。しかし、フランス軍の抵抗も強く、ロンメルの小隊から負傷者が多数出た。また、ロンメルが作戦中に疲労と胃痛でしばしば意識を失ったので、副官の軍曹が代わりに小隊の指揮を執ることがあった。その後、同じ第2大隊に所属する別の小隊が応援に到着し、加えてブレド村北東325高地がドイツ軍によって占領されたことで、ブレド村のフランス軍は投降した。 戦闘が終わった後のブレド村は、兵士たちや巻き込まれた民間人、牛馬の死体があちこちに転がり、悲惨な状態になった。ロンメルの戦友も数人戦死し、彼はずいぶん落胆したという。
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