分布と自生地
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/01 18:29 UTC 版)
「ヨーロッパブナ (植物)」の記事における「分布と自生地」の解説
ヨーロッパブナの自生地は、スウェーデン南部からシチリア島北部 、フランス、イングランド南部、ポルトガル北部、スペイン中央部、トルコ北西部である、トルコ北西部よりさらに東側は、コーカサスブナに遷移する。バルカン半島では、コーカサスブナとの交雑種が見られ、Fagus×tauricaと呼ばれている。自生地の南部に位置する地中海沿岸では、標高600 - 1,800 mの山間部の森林のみ見られる。 ヨーロッパブナは、年間を通じて降水量が多く、頻繁に霧が発生する湿気のある気候を好み、肥沃で石灰質または弱酸性の水はけのよい土壌を好む。 ブナ林は非常に暗く、地面にはわずかしか日光が届かない。そのため、わずかの植物しか生育する事が出来ない。ブナの若木は、日陰を好み、日照が強い場所だと生育不良となる。よく日光の入る森林では、発芽しても乾燥のため枯死する。オークが生育している場所では、オークがつくるまばらな葉の影により、良好に生育し、オークを上回る高さにまで生育する。そして、ブナが作り出す密な群葉のため、オークは日照不足から枯死する。林業者は、ブナの若木を地上約10 cmの箇所で刈り取って、オークが生育できるようにしている。
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