出光との経営統合計画
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/17 05:29 UTC 版)
「昭和シェル石油」の記事における「出光との経営統合計画」の解説
2015年に出光興産と経営統合をすることを発表したが、出光創業家の反対により統合自体が頓挫していた。2016年12月19日までに公正取引委員会の審査が完了し、同日をもってロイヤル・ダッチ・シェルは議決権所有割合ベースで31.2%の株式を出光興産に譲渡。出光興産が筆頭株主及びその他の関係会社となった。 2018年7月10日に出光興産と経営統合に関する合意書を締結、両社の株主総会で統合が承認され、株式交換による経営統合を実現するとした。 2018年10月16日、2019年4月1日に出光興産を完全親会社とする株式交換による経営統合を行うと発表した。昭和シェル石油の株式は2019年3月27日に上場廃止となった後、同年4月1日に出光興産と昭和シェル石油は経営統合した。 2019年7月1日に、昭和シェル石油の事業を出光興産に継承する会社分割を実施して昭和シェルは人事や法務等の部署を除き全て廃止し、出光に統合した。 2020年2月14日に、同年4月1日付で昭和シェル石油と同社のすべての従業員との間の雇用契約に関する権利義務を出光興産に承継させる吸収分割を行うと発表した。 2020年3月9日に、シェル・インターナショナル・ペトロリウム・カンパニー・リミテッド(以下シェル・インターナショナル)と出光興産の間でシェルブランドの潤滑油事業の譲渡に関する協議を開始した。シェルブランドの潤滑油事業は昭和シェル石油の経営統合前に昭和シェル石油から分社され、会社分割により出光興産に親会社が異動したシェルルブリカンツジャパンに承継されていたが、シェル・インターナショナルの要請により同社に同事業を譲渡し、潤滑油における出光・シェルの両ブランドの運営体制を独立させる目的。その後、同年8月6日にシェル・インターナショナルの関係会社のシェル・オーバーシーズ・ホールディングス・リミテッド(以下シェル・オーバーシーズ)との間に株式譲渡契約を締結、同年12月30日に譲渡された。これにより、昭和シェルは会社解散。1985年の会社発足より36年間(1900年のシェル石油発足を含めると121年間)の歴史に幕を閉じた。 なお、シェルルブリカンツジャパンではシェルブランドの業務用潤滑油だけでなくガソリンスタンドで販売されるヒリックス(HELIX)等の自動車用潤滑油も扱っている。また同社の傘下にはシェルの二輪車用オイルのシェルアドバンスやペンゾイル、クエーカーステイト等を日本国内で展開するレッドアンドイエローがあり、両社の製品は2020年7月の時点では国内で生産されている。他に主に両社の潤滑油製品の評価を行うエス・ブイ・シー東京もシェルルブリカンツジャパンの子会社である。 2020年3月16日・17日の日本経済新聞で、出光興産が2021年からガソリンスタンドのブランド統一に着手すると報じられていた。同年6月19日にその概要が発表され、2021年4月より出光とシェルの各ブランドを新ブランド「アポロステーション」(apollostation)に揃え、会員カードの共通化もされる予定としている。これにより、日本市場で外資系の石油元売りが展開する有名ガソリンスタンドが消滅するとともに、日本でも長年にわたり親しまれた貝殻マークのシェルのガソリンスタンドが、国内から姿を消す。
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