再現された1967年シーズンのF1
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2012/02/13 03:11 UTC 版)
「Grand Prix Legends」の記事における「再現された1967年シーズンのF1」の解説
一般的に、レースゲームやレースシミュレーションの題材としては最新のレーシングカーが扱われることが多いが、GPLの開発者によって選ばれたのは30年以上も前のF1であった。その題材となった1967年シーズンはF1の転機として広く見なされている。前年の1966年にレギュレーションが変わり、F1マシンは再びエンジンが強力になった。最高速度は300km/hを超えていたが、ウイングはまだ無かった。しかも、まだスリックタイヤ以前のグリップ力(摩擦力)の低い溝付きタイヤが使われていたため、非常にデリケートなドライビングが要求される車となっていた。そしてF1マシンがシーズンを通じて伝統的なナショナルカラーを身に付けていた最後の年であった。翌年の1968年からはスポンサーカラーが登場した(フェラーリは有名な「ロッソ・コルサ」色を保った)。また、1968年シーズン途中から登場したウイングは、レースごとに異なった配置で、背が高く、壊れやすく危険な物であった。 1960年代の半ばまで、致命的なクラッシュが何度も起きたにもかかわらず、安全性は特に重要な問題であると思われておらず、既に出来る限りの対策が取られていると広く思われていた。1966年、スパ・フランコルシャンでのクラッシュによりマシンに閉じ込められていた間中ガソリンに浸かっていたジャッキー・スチュワートの経験の他に、1967年、モナコのシケインで起きたロレンツォ・バンディーニのショッキングな火災事故、そして1968年のジム・クラークの死によって、F1はさらに真剣にこの問題を総括的に考え始めるようになった。その結果の一つとして、1969年のスパ・フランコルシャンと1970年のニュルブルクリンクのレースは行われなかった。ドライバー達の要求する安全性が満たされないとしてサーキットの改修が必要になった為である。
※この「再現された1967年シーズンのF1」の解説は、「Grand Prix Legends」の解説の一部です。
「再現された1967年シーズンのF1」を含む「Grand Prix Legends」の記事については、「Grand Prix Legends」の概要を参照ください。
- 再現された1967年シーズンのF1のページへのリンク