内陸国における海軍
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/02 08:14 UTC 版)
「内陸国の水上部隊」、「河川哨戒艇」、「河用砲艦」、および「ブラウンウォーターネイビー」も参照 ブータン王国やボツワナのように、河川・湖沼・運河などが存在しない内陸国では当然海軍も存在しないが、領土内を運河や国際河川が通っていたり、複数カ国が隣接する湖沼が存在する場合には、沿岸国は警備や救難などの義務が存在する。このため領海が存在しなくても海軍、もしくは「河川海軍」と称される海軍に準じた部隊を組織していることがある。こうした組織では、砲艦など大型の艦艇を装備するケースもあるが、中型〜小型の哨戒艦艇が普通である。 河川海軍は組織として独立せず、海軍(ロシアのカスピ海小艦隊)や陸軍(オーストリア、スイス、ラオス、中央アフリカ、ルワンダなど)の管轄下や、軍ではなく国家憲兵隊(ブルンジ、ニジェール)や国境警備隊(ウズベキスタン)、国家警察(北マケドニア、旧ローデシア)に組み込まれている場合もある。オランダのように、内水(主に運河)での警備救難任務は、海軍ではなく陸軍が担当している国もある。 珍しい存在としてハンガリーの陸軍河川部隊は、ドナウ川とその周辺河川・湖水において第二次世界大戦期に敷設された機雷の掃討を目的としている。また河川掃海艇を配備しており、河川哨戒も可能である。またボリビア海軍はボリビアが海岸部の領土を失ってからも、河川哨戒を担当する組織として存続(陸軍の管轄下)している。 ルワンダ陸軍海兵部隊は機関砲で武装したパワーボート部隊から成り、同国のキブ湖の警備を担当している。2021年にモザンビークで発生したInsurgency in Cabo Delgadoにルワンダは軍を派兵。その際に同海兵部隊はパワーボートを用いて、モザンビークの沿岸警備及び臨検任務に従事した。
※この「内陸国における海軍」の解説は、「海軍」の解説の一部です。
「内陸国における海軍」を含む「海軍」の記事については、「海軍」の概要を参照ください。
- 内陸国における海軍のページへのリンク