内陸国・海岸線をめぐる事情
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/02 00:58 UTC 版)
「内陸国」の記事における「内陸国・海岸線をめぐる事情」の解説
内陸国の通過貿易に関する条約は初めて、内陸国が関税なしに他国を通過して海に連絡する権利を定めた多国間条約である。その後に採択された、海洋に関する包括的な条約、国連海洋法条約でも、同じく「内陸国の海への出入りの権利及び通過自由」を認めている。国際連合には、発展途上の内陸国を援助するための行動プログラムがある。 いくつかの内陸国は内陸の「海」(例えばカスピ海やアラル海)に面している。しかし、これらの「海」は湖ともみなされるため、また、内陸の海と外の海との間で船舶の航行が行えないため、そのような国(カザフスタンなど)は内陸国とされる。 内陸国には、海に接続するための回廊と呼ばれる陸地が与えられることがある。例えば、第一次大戦後のポーランドに与えられたポーランド回廊がそうである。 しかし、回廊によって他国の領土を分断し飛地ができてしまうことがある。 ポーランド回廊の場合には東プロイセンがドイツの飛地となり、第二次世界大戦開戦の原因の一つとなった。 コンゴ民主共和国の回廊でも同様にアンゴラの飛地(カビンダ)を生じた。 ネウムの場合、ヴェネツィア共和国領とドゥブロヴニクが共に現在のクロアチア領となり、結果的にボスニア・ヘルツェゴビナの回廊によりクロアチアの飛地を生じた格好となった。
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