内分泌療法、内分泌治療
【原文】endocrine therapy
ホルモンを補充したり停止したり除去したりする治療法。ある種の状態(糖尿病や閉経期など)では低下したホルモン値を調整するためにホルモンを投与する。ある種のがん(前立腺がんや乳がんなど)の進行を遅くしたり止めたりするために、合成ホルモンや他の薬物を投与して体内の自然なホルモンをブロックする。時には、ある種のホルモンを作る腺を除去する手術が必要になることがある。「hormone treatment(ホルモン治療)」、「hormonal therapy(ホルモン療法)」、「hormone treatment(ホルモン治療)」とも呼ばれる。
内分泌療法(ないぶんぴりょうほう)
ホルモン療法(内分泌療法)(ほるもんりょうほう(ないぶんぴりょうほう))
ホルモン療法の特徴は、がん細胞を直接攻撃する抗がん剤治療(化学療法)よりは作用がマイルドですが、副作用が少なく、手術後に長期間の投与(2年~5年程度)をすることによって、長く再発抑制効果が期待できるということです。しかし副作用が全くないわけではありません。ほてり・のぼせといった更年期障害に似た症状が多く現れます。血栓症なども糖尿病や高齢の患者さんでは、無視できない副作用です。
→ホルモンレセプター、 エストロゲン、 抗エストロゲン剤、 ホットフラッシュ、 術後補助療法、 プロゲステロン、 プロゲステロン剤、 ホルモン感受性、 更年期障害、 LH-RHアゴニスト製剤、 タモキシフェン、 リュープリン、 ゾラデックス
内分泌療法
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/01 15:35 UTC 版)
いくつかの悪性腫瘍はホルモン療法に反応する。 ステロイド(よく使われるのはデキサメサゾン (dexamethasone) )は、(脳腫瘍において)腫瘍の増殖と腫瘍関連した脳浮腫を防止する。 前立腺癌はフィナステリド (w:finasteride) に感受性がある。フィナステリドは、テストステロンを5α-ヒドロキシテストステロン(男性ホルモンの活性本体)へ代謝する5α-還元酵素を阻害する薬剤である。ただし、耐性を生じることがある。 乳癌はしばしばエストロゲンやプロゲステロン受容体陽性であり、同ホルモンの生成阻害(アロマターゼ阻害剤 aromatase inhibitors)やホルモン作用の拮抗薬(タモキシフェン (tamoxifen))が補助療法として利用される。 他にもホルモン感受性腫瘍が存在するが、作用機序は不明である。
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