八百長の発覚と処分
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/04 15:19 UTC 版)
「オリンピック・マルセイユの八百長スキャンダル」の記事における「八百長の発覚と処分」の解説
グラスマンの告発当時のフランス世論はタピに同情的な論調だったが、6月にはフランスサッカー連盟のノエル・ルグレット会長がグラスマンの支持を表明し、タピ会長の提訴に踏み切った。エイドゥリの妻は夫の犯罪行為を告発し、ロベールの義母の庭から見つかった25万フラン(約4万5000ドル、約3万ポンド、約475万円)の札束が決定打となった。エイドゥリはマルセイユのゼネラルマネージャーであるジャン=ピエール・ベルネスの指示で電話を掛けたと主張し、ロベールの妻は、ロベール本人ではなく妻がエイドゥリから金銭を受け取ったと主張した。タピ会長は、ロベールが経営するレストランの開業資金として25万フランを提供したと主張したが、裁判所はタピ会長が指揮して八百長行為が行われたと判断した。 欧州サッカー連盟はマルセイユのビッグイヤーこそ剥奪しなかったが、優勝クラブとして活動する権利を取り上げたため、マルセイユはUEFAスーパーカップとインターコンチネンタルカップの出場資格を失った。このため、両大会にはUEFAチャンピオンズリーグ決勝でマルセイユに敗れたACミランが出場している。またUEFAは、1993-94シーズンのUEFAチャンピオンズリーグ出場権を剥奪した。1993年9月22日、フランスサッカー連盟は1992-93シーズンのマルセイユのタイトルを剥奪し、同シーズンのディヴィジョン・アンは優勝クラブなしとなった。1-0でマルセイユが勝利したヴァランシエンヌ戦は、両チームの負け扱い(スコアは0-0)となった。1994年4月には、1993-94シーズン終了後にマルセイユがディヴィジョン・ドゥに自動降格することが通告された。タピ会長はフランスサッカー連盟に会長資格を取り上げられ、サッカー界からの追放処分を受けた上、1995年5月15日には地方裁判所によって実刑2年(禁固8ヶ月)の判決を下された。 マルセイユ側の人間では、GMのベルネスは懲役2年(執行猶予付き)と罰金1万5000フラン、エイドゥリは懲役1年(執行猶予付き)と罰金1万フランの刑罰を受け、ヴァランシエンヌ側の人間では、ブルチャガとロベールがともに懲役6ヶ月(執行猶予付き)と罰金5000フランの刑罰を受け、ふたりはサッカー界からの2年間の追放処分を受けた。
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