偵察爆撃機型
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/08/14 15:16 UTC 版)
開発が進むに連れて、レーダーのアンテナは当初の予想より小さく出来ることが分かり、機内にかなりのスペースが生まれた。RAFはレーダー偵察だけでなく爆撃も副次的な任務とすることとし、このスペースを長い爆弾倉とし、武器または内部増槽を収納できるように求めた。高速爆撃機に関しては、運用要求OR.336として他の計画があったが、この二つの計画が合体して新しく運用要求RB.156が生まれた。このため、設計の大幅な変更が必要となった。 新しい案は、当初の案と概ね似てはいたが、全体として大型化し、また翼形も変更された。翼面積を増加させるために、ウィングレットがエンジンポッドの外側に設けられ、全体の形は古典的なデルタ翼に近づいた。主翼全体の2/3に当たるエンジンポッド内翼はおよそ45°の後退角をもち、外翼は60°の後退角となった。エンジンポッドには、片側4基ずつのアームストロング・シドレー P.176が収められ、エンジンは合計8基となった。ポッド全部は円形で、大型のショックコーン1基が取り付けられた。後部に行くに従って、ポッドは四角形に近づき、主翼後端とポッド後端は同一面にあった。矩形のカナード、隠れたコックピット、大型で先端が欠けたデルタ型の垂直尾翼、などは最初の案を受け継いだ。 また、新しい案では乗員は2人に減らされた。爆弾倉は幅は狭かったが、50 ft(15 m)と非常に長く、スタンド・オフ型の核弾頭ミサイルが搭載される予定であった。このため、Blue Rosetteという名称の新型核弾頭の開発も開始された。
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