供給電力の推移
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/17 15:54 UTC 版)
1929年5月1日より始まった九州水力電気への電力供給は、1930年時点では1万7000キロワットで、その後同年8月認可で1万9500キロワットへ、1931年10月認可で3万2000キロワットへとそれぞれ増強された。これらの女子畑・鯰田両開閉所への供給電力は1935年末時点では3万キロワットとなっている。また1931年5月1日からは福岡県八女郡の羽犬塚変電所における九州水力電気への供給も開始した。一方、1929年12月21日より始まった久留米変電所における東邦電力への電力供給は、当初1万キロワット、1935年末時点では1万3000キロワット(融通電力を含むと最大1万6000キロワット)であった。 宮崎県内では、1934年(昭和9年)3月より延岡市に工場を持つ旭ベンベルグ絹糸(現・旭化成)に対する電力供給を開始し(ただし供給地点は熊本県阿蘇郡の同社自家用馬見原発電所)、同年7月11日より延岡電気に対する供給も開始した。 塚原発電所竣工前、1937年12月時点の供給状況をまとめると、供給電力については50ヘルツ圏が発電所5か所出力計3万6170キロワットに延岡電気からの受電を加えた合計3万7170キロワット、60ヘルツ圏が九州水力電気(受電地点:大分県日田郡)からの受電6600キロワットと東邦電力(受電地点:福岡県久留米市久留米変電所)からの受電3700キロワットからなり、これらを以下のように供給していた(いずれも融通電力を計算から除外)。 50ヘルツ圏九州水力電気 : 3万キロワット(供給地点:大分県日田郡女子畑開閉所および福岡県飯塚市鯰田中央開閉所) 延岡電気 : 2025キロワット(供給地点:宮崎県内5地点) 旭ベンベルグ絹糸 : 2400キロワット(供給地点:熊本県阿蘇郡馬見原発電所) 60ヘルツ圏九州水力電気 : 5000キロワット(供給地点:福岡県八女郡羽犬塚変電所) 東邦電力 : 5000キロワット(供給地点:福岡県久留米市久留米変電所) 塚原発電所が完成した1938年には九州水力電気への供給を増強し、8月より宮崎県内の登尾開閉所にて最大1万キロワット、11月より上津役変電所(福岡県八幡市)にて最大4万キロワットの供給をそれぞれ開始している。
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