使徒言行録での言及とは? わかりやすく解説

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使徒言行録での言及

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/03/14 01:53 UTC 版)

デメトリオ」の記事における「使徒言行録での言及」の解説

使徒言行録19章24節では、エフェソエペソ)の騒動扇動した銀細工職人として、その名が言及されている。前後引用する以下の通りである。 23そのころ、この道について容易ならぬ騒動起った24 そのいきさつは、こうである。デメテリオという銀細工人が、銀でアルテミス神殿模型造って職人たちに少なからぬ利益を得させていた。25 この男がその職人たちや、同類仕事をしていた者たちを集めて言った、「諸君、われわれがこの仕事で、金もうけをしていることは、ご承知のとおりだ。26 しかるに諸君見聞きしているように、あのパウロが、手で造られたものは神様ではないなどと言ってエペソばかりか、ほとんどアジヤ全体わたって、大ぜいの人々説きつけて誤らせた。27 これでは、お互の仕事悪評が立つおそれがあるばかりか大女神アルテミスの宮も軽んじられひいてはアジヤ、いや全世界拝んでいるこの大女神のご威光さえも、消えてまいそうである」。28 これを聞くと、人々怒り燃え大声で「大いなるかな、エペソ人のアルテミス」と叫びつづけた29 そして、町中大混乱に陥り、人々パウロ道連れであるマケドニヤガイオアリスタルコとを捕えて、いっせいに劇場へなだれ込んだ。 — 『使徒言行録19章23 - 29節、口語訳聖書 (Wikisource) エフェソ古代世界の七不思議にも数えられアルテミス神殿擁した都市であり、デメトリオはその神殿の銀細工模型)を制作していたという。エフェソからは銀のアルテミス像の出土例はあるが、銀の神殿像の出土例はなく、古文書の類での言及例もない。しかしながら土産物ないしお守りの類として製造されいたもの推測されている。デメトリオ銀細工職人たちの中でどのような位置占めたのかは明記されていないエフェソ観光産業元締めのような存在であったではないかとする説もある。 上の引用のように、デメトリオ使徒であるパウロ偶像崇拝禁止対し明白に反対する演説展開している。もっとも、『使徒言行録においては多く演説引き合い出されており、デメトリオ自身演説記録というよりも、著者伝承ルカとされる)の文学的手法理解する見解もある。 この騒動によってパウロ同行者であるガイオアリスタルコ捕らわれてしまうが、この一連の騒動がどのていど史実反映したものかを疑問視する説もある。神殿祭司や市当局人間扇動にまったく登場しないことや、上記引用の後、騒動静めるように動いたのは町の書記官であるが、彼がキリスト教擁護していることなどから、キリスト教ローマ帝国対立的に描きたくない著者意向反映されているのではないかというわけである。

※この「使徒言行録での言及」の解説は、「デメトリオ」の解説の一部です。
「使徒言行録での言及」を含む「デメトリオ」の記事については、「デメトリオ」の概要を参照ください。

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