作為的な記録達成を批判
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/06 05:07 UTC 版)
「宇佐美徹也」の記事における「作為的な記録達成を批判」の解説
いち早くセーブ記録に着目し、大リーグを参考に日本独自のセーブルールを考案。1974年にプロ野球の公式記録に導入されるきっかけとなった。ただし、後年に連続セーブの記録のためにセーブのつかない場面での登板を回避するリリーフ投手の姿勢を痛烈に批判している。 数字の上で従来の記録を上回っても内実が伴わない記録や、「作為的に狙って作られた記録」「自チーム選手にタイトルを取らせるためのライバル選手への敬遠」等に批判的であった。例えば、首位打者争いの際、終盤の消化試合で打率1位と2位の選手が所属するチームが対戦する時「試合の勝敗も無視して打率1位の自軍選手を出場させず打率2位の相手選手を強引に全打席敬遠」という首位打者狙いの戦法については「(タイトルを)何としてでもとりたいし、とらせてやりたい気持ちもわからないではない。しかし、プロ野球選手は入場料を払って見に来たお客さんに最高のプレイを見せる義務がある。休んでまでタイトルを取ろうとする選手など減俸ものだし、休ませたりする監督など最低でどちらもプロとはいえない。そもそも折角の見せ場を自ら摘み取るようなことをして果たして興行といえるのか、そのような行為を『温情』という言葉で美化しているマスコミに至っては何をか言わんやだ」と切り捨て、その結果として生まれた松永浩美の11打席連続四球や、落合博満の1試合6四球のような記録に対しては「先人たちが汗と努力で築き上げた偉大な記録がこのような形で作られたものに取って変わられてしまうのは何とも悲しい限り」と著書で述べている。特に勝敗がセ・リーグ優勝チームを左右する試合でもあった1982年10月18日の大洋対中日戦で、大洋ベンチが打率1位の長崎啓二を出場させず、打率2位の中日・田尾安志を勝敗を度外視する形で全打席敬遠したことについては「明らかに敗退行為に当たり、マスコミやコミッショナーもこの事を殆ど問題提起しなかったのは不思議でならない」「巨人はこの試合の取り消し、再試合を要求するべきだった」と痛烈に批判している。
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